大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和47(あ)2022 判決

主 文

原判決中、「当審における未決勾留日数中六〇日を原判決の言い渡した

本刑に算入する。」との部分を破棄する。

原審における未決勾留日数中二三日を本刑に算入する。

その余の部分に対する本件上告を棄却する。

理 由

検察官の上告趣意について。

記録によれば、被告人は、本件起訴前である昭和四七年四月二四日本件窃盗未遂

の事実(第一審判決判示第七の事実)により勾留状の執行を受けて以来、一、二審

を通じ引続き勾留を継続されているものであるが、これよりさき、被告人は、昭和

四三年一二月九日浜松簡易裁判所において、窃盗罪により懲役一年、執行猶予三年

(保護観察付)に処せられ、同判決は同月二四日確定したが、右執行猶予は昭和四

五年一一月七日取り消され、その取消しの裁判は同月一四日確定し、同四六年六月

二日から右刑の執行を受け、その後同四七年二月二三日仮出獄を許されたが、本件

被告事件について勾留中の同年五月二五日から仮出獄取消しによる残刑の執行を受

け、同年九月三日その執行を終了したものであつたところ、被告人は昭和四七年六

月二一日本件第一審判決に対し控訴を申し立て、原裁判所はこれに対し同年九月二

七日控訴を棄却するとともに原審における未決勾留日数中六〇日を第一審判決の本

刑に算入する旨の判決を言い渡したものであることが認められる。

そうすると、原審が第一審判決の本刑に算入した原審における未決勾留日数のう

ち、前記仮出獄の取消しによる残刑の執行が終了した日の翌日である昭和四七年九

月四日から原判決言渡しの前日である同月二六日までの二三日間を超える分は、前

記刑の執行と重複することが明らかである。したがつて、原判決中原審の未決勾留

日数を本刑に算入した部分は、論旨引用の当裁判所の判例に反して刑法二一条を適

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用した違法があり、論旨は理由がある。

よつて、刑訴法四〇五条二号、四一〇条一項本文、四一三条但書により、原判決

中、「当審における未決勾留日数中六〇日を原判決の言い渡した本刑に算入する。」

との部分を破棄し、刑法二一条により原審における未決勾留日数中二三日を本刑に

算入し、原判決中その余の部分に対する上告は、上告趣意としてなんらの主張がな

く、したがつてその理由がないことに帰するから、刑訴法四一四条、三九六条によ

りこれを棄却し、当審における訴訟費用は、同法一八一条一項但書により被告人に

負担させないこととし、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官佐久間幾雄 公判出席

昭和四八年三月三〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 村 上 朝 一

裁判官 小 川 信 雄

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